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Kagura Paraphrase for prepared piano

長野県に現存する神楽から着想を得て、プリペアドピアノ*のための新たな作品を制作しました。

作品は3つの小品からなりますが、1.2番は作者の地元(長野市)に伝わる太神楽(獅子神楽)より「村舞」「鈴舞」、3番は戸隠や駒ケ岳の神社に伝わる太太神楽より、「三剣の舞」の音楽が引用されています。
特に篠笛の旋律や太鼓のリズムは、プリペアドピアノのユニークな音色に置き換えられ、西洋音楽の作曲技法によって再構成されています。

またこの作品は、長野の伝統音楽である「神楽」が、過去-現在-未来へと地続きに繋がるための一つのアプローチとして、現代音楽の書法を応用しその可能性を探っています。

*この作品で演奏されるプリペアドピアノとは、グランドピアノの弦と弦の間に物を挟む、弦の上に物を乗せるなどの細工をすることで打楽器のような響きを持つ特殊なピアノのことを言います。
この作品では、防振マット・ねじ・ビーズ・マラカス・空き箱などさまざま素材をピアノの内部に仕込んでいます。
また、弦を琴爪で擦る・マレットで内部の柱を叩くなどの特殊な奏法も取り入れています。

制作者 松本真結子
プロフィール 現代音楽作曲家・音楽家。現代音楽のスタイルを生かした、映像、絵本、ダンス等、幅広いジャンルとの共同制作によるパフォーマンスを実施。日本大学大学院芸術学研究科音楽芸術専攻(作曲)を修了。
第35回現音作曲新人賞に入選、及び聴衆賞(2019)。第88回日本音楽コンクール作曲部門第1位、及び三善賞、明治安田賞受賞(2019)。
長野県長野市出身。
Website https://twitter.com/ma_nyu_co

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